脳と筋肉

筋肉を選ぶ脳

私たちが動こうとするとき、使用する筋肉は脳が選んでいます。何を基準に選んでいるかというと、使い慣れているかどうか。使い慣れた筋肉とはいつも緊張させている筋肉のこと。つまり脳はその動作に適しているかどうかではなく、普段から指令を出して緊張させている筋肉を優先的に使っているのです。スティーブ・ジョブズが認知的負担を減らすために同じ服を何セットも用意していた感覚と似ていますね。脳は常に多くのタスクを遂行しています。その動作に適した筋肉をその都度選んでいるほどヒマではないみたいです。

過度に使われる筋肉

ただこのシステムだと使われる筋肉と使われない筋肉の格差は広がる一方です。仮に使われている筋肉がその動作に適していればまだしも、ほとんどの場合が不適切な筋肉を選んでいます。筋肉に出る痛みの多くはこの過度な使用が原因です。我々施術者はこの使用過多により過緊張を起こしている筋肉を緩めます。その目的はもちろん痛みを緩和させることもありますが、その筋肉を優先的に使おうとする脳からの回路をせん断するためでもあるのです。さらにそこから動作に適した筋肉の使用を学習させるために運動療法を入れることで適切な動作が獲得できます。まさに動作のアップデートですね。

呼吸に使われる筋肉

この工程が最も必要な動作は呼吸です。呼吸は人間が行う動作としては圧倒的に多く、一日2万回行います。その呼吸動作すら脳は緊張している筋肉を最優先に使っています。普段から緊張している首肩や腰をさらに一日2万回使ってたらそりゃ肩こり腰痛もひどくなりますよね。「呼吸が正常でなければ他の動作も正常ではない」といっている高名な先生もいます。だから身体のどこに痛みが出ても呼吸は必ずチェックすべき動作なのです。さあ脳と戦いましょう!