外の波、内の波

体内の波

海の波や川の流れのように自然界には波や流れといった動きがあります。春夏秋冬の四季、日の出日の入り、潮の満ち引きなどもすべて流れ。そして私たち人間、いや動物も自然の一部。私たちの中にも波や流れは存在しています。朝日の光を浴びることで活動的になり、日が沈むと眠くなる。これらは自律神経系の働きによるものですが、体内にあるその働きに便宜上「自律神経系」と名前を付けているだけで、元々は動物に備わっている波であり流れなのです。

外部環境の波との適応

つまり私たちには身体の外を取り巻く波と身体の内に備わっている波があり、いわばその外部環境と内部環境のすり合わせをしながら生命活動を行っているということです。だから季節の変わり目など外部環境の変化が激しいときは内部環境とのすり合わせも激しくなり、肉体に大きなストレスがかかることになるのです。ここに内部環境のリズムを崩すような不規則な生活が加われば、外からも内からもストレスを受けることになるので、体調を崩しやすくなるというのは想像がつきますよね?

社会の波との適応

それに加えて人間関係や社会との関係も現代人にとっては大きな外部環境のひとつです。それも含めた外部環境に適応しやすい身体をつくるために重要なのが内部環境のリズムを整えておくこと。となったときに意図的に体内の波を整えられるのはやはり呼吸なんですよね。吐いて吸う。この行為自体が波をつくっているのです。海の波同様、ときに激しくなる呼吸ですが、できる限り穏やかでありたいもの。外部環境に振り回されない人の息遣いはいつも穏やかです。内側が穏やかだから外側への対応も穏やかになる。そんな穏やかな波を身体の中に持つ人でありたいですね。