立春の身体

立春とは二十四節期でいう第1で、旧正月に当たるもの。この日から立夏(5月5日ころ)の前日までが暦の上では春となります。「こんなに寒いのに春?」と思いますよね?実は二十四節気が成立した中国ではこの時期は気温が上がり始めていますが、海に囲まれた日本列島ではずれ込み、立春の頃にもまだ寒気が残っているというわけです。

この時期は冬の間閉じ込めて貯蔵していた身体の中の気を新しい春の陽気に入れ替えるため、閉じていた身体が徐々に開いてきます。身体が変化を始めるこの春先、何かと身体のトラブルも起こりやすくなります。

暦の上の春とはいえまだまだ外は冬の気候。つい身体を屈めて力を入れてしまいませんか?この姿勢、実は身体を閉じる姿勢でもあるのです。身体をオープンにし春の訪れを敏感に感じなければならない一方で、寒さから身を守ろうとして閉じたくなるマインド。いわば心身の間に隔たりができるということです。そうなれば心なり身体なりがバランスを崩したとしても不思議ではありませんよね。

寒いのはわかります。だけど身を屈めて防御一辺倒の姿勢では細かな気温の変化も感じ取りにくくなります。少し身体の力を緩めて気温を肌で感じてみましょう。感知できてはじめて免疫機能なり自律神経なり身体は正常に反応します。逆にいえば力が入ったままでは身体は正常に機能しません。感染症などのリスクも当然高まるでしょう。

力を抜くといえばやはり呼吸ですよね。寒さに身を屈めて力を入れているときは絶対に息を詰めています。呼吸は浅くなっています。その詰めている息を吐き、屈めた姿勢を伸ばし身体全体で気温や気候を感じる。それが一番の感染症予防と私は考えています。

インフルエンザや風邪、そして近頃は新型肺炎なども心配ですよね。ですが基本的に感染症にかかるのは受け取る側の問題です。極論をいえば受け取る側の呼吸と姿勢が乱れてさえいなければ免疫機能は正常に働くため、たとえ病原体が体内に侵入したとしても発症しないはずなのです。

もちろん手洗いやうがい、マスクの着用など最低限の感染症予防が必要なことはいうまでもありませんね。

感染症に限らず春先に限らず、変化への適応は深い呼吸と伸びた姿勢が大切なのです。