最大の感染予防は「今」を感じること

不安ってどこからやってくるのでしょう?不安なんてあっても何一ついいことなんてないはずなのに、どこからか湧いてきてしまう。それだけではなく、なぜか手放すのも難しいものですよね。

私は不安は未来を予測することからやってくると思っています。未来は未知。人間は未知のものに恐怖を感じるものなので、未来がどうなるかを予測するとき必ず不安はあらわれます。そして未来を予測するとき、必ず過去の経験と照らし合わせます。「今までこうだったから次もこうなるんじゃないか?」「この前した失敗をまた次もしちゃったらどうしよう。」と。

もちろん過去の経験から未来への失敗を防げるように備えることは大事なことです。だけど問題なのは過剰に不安がってしまうこと。結局未来はいくら備えようが未知でしかありません。予想できる範囲での備えをしたらあとはそのときが来るのを待つことしかできないのです。それ以上はいくら考えても未知への恐怖が大きくなるだけなのです。だっていくら考えたってわからないんだもん。答えなんて出ねーし。

つまり、人間は過剰に不安がるとき「今」を忘れています。本当に大事にするべきは未来への不安でも過去のトラウマでもなく「今ここ」にあることです。意識が常に「今」にあれば気持ちは楽になります。気持ちが楽になると目の前の出来事を楽しめるようになります。未来を不安がって息を詰めてガチガチになった身と心では苦しみしか生み出せません。

話は変わりますが、次女が今スイミングスクールでクロールを習っています。息継ぎなしで10メートルくらい泳ぐ練習をするのですが、はじめは息を我慢することを怖がるあまり前ばかり見て泳いでしまいます。前を見て泳ぐということは頭が立つ姿勢になるため、水の抵抗が増えたり足が沈んだりして結果的にスピードは遅くなってしまいます。速く泳ぐためにはしっかり頭をしまい、自分の今いる場所を見ながらやるべきことをやる。これに尽きるわけです。

つまりこれは「息をゴールまで我慢できるかな?」という未来への不安が「速く泳がなきゃ」となり、それが結果として泳ぎのフォームを崩し、逆に速度は上がらず苦しさも増してしまうという例です。今自分のいる位置、今自分のやるべきことがわかって対処していればもっといい結果になるはずだと思いませんか?

「考えるな。感じろ。」とかいいますよね。実はこの言葉がすべてを物語っています。人間が人間として心身のポテンシャルを発揮するためには頭で思考するよりも肉体や心で感じることが大事ということです。未来や過去というのは結局頭の中で考えていることにすぎません。感じることができるのは「今」だけなのです。

「今」を感じるために一番良い方法は呼吸です。今自分がどのように息を吐き、どのように吸っているのか。それを観察するだけで「今」を認識することができます。「今」が認識できると不安がなくなるので、平常心がつくられます。マインドフルネスや瞑想が流行しているのもその辺りに目的があるんじゃないかと思います。流行でいえばマラソンやサウナなどもあえて苦行に身を置き、「今」を感じて不安をいなすことに達成感を感じるからではないでしょうか。

特にこのコロナ禍においては人を不安にさせる情報が世の中にはあふれています。不安は確実に感染リスクを高めます。不安は私たちの免疫機能を低下させ、体内に入ったウイルスを増殖させるのです。感染を防ぐために人との距離をとる、マスクをする、手指の消毒をする。これらは水際対策としてとても重要なことです。ただそれ以前に、免疫機能を高めることが最も重要視されるべきことだと思います。

となればもうやることはひとつ。今あなたはどんな呼吸をしていますか?